「介護職の仕事でやりがいがなくなって、辞めたい…。」
このような悩みを持つ方が多くいるのではないでしょうか。
今回の記事では、現役介護士が仕事のやりがいや辞めたい時の対処法を解説します。
- 介護職の仕事のやりがいとは?
- 介護士の仕事に対する悩みをアンケート調査
- 辞めたい時の対処法
記事執筆者 なぎ
- 25歳
- 介護福祉士5年目
- 施設(特養、老健など)に勤務経験

介護職の仕事のやりがいとは?

介護の仕事は肉体的にも精神的にも負担が大きいと言われることがありますが、同時に多くのやりがいを感じることができる職業でもあります。
介護職として働く中で感じるやりがいは人それぞれですが、人の役に立ち、直接感謝の言葉をいただくことができる数少ない職業の一つと言えるでしょう。
感謝される仕事
介護職の最も大きなやりがいの一つは、直接「ありがとう」という言葉をいただける点です。
利用者様やそのご家族から感謝の言葉をいただくことは、介護職として働く中で何物にも代えがたい喜びとなります。
日々の身体介助や生活支援を通じて、利用者様の笑顔を引き出せたときや、「あなたがいてくれて助かる」と言っていただけたときは、この仕事を選んで良かったと実感する瞬間です。
性別や年齢関係なく働くことができる
介護職の大きな特徴として、性別や年齢に関係なく活躍できる職場であることが挙げられます。
若い方から定年退職後のセカンドキャリアとして選ぶ方まで、幅広い年齢層が同じ職場で働いています。
特に近年は男性介護士も増加傾向にあり、力仕事が必要な場面では重宝されることも多いです。
また、職場内での人間関係が良いことで、楽しくやりがいがあるという方も多くいます。
介護士が仕事に飽きてしまう理由

介護職は人の命と尊厳に関わる重要な仕事ですが、一方で離職率が高い業界としても知られています。
多くの介護士が「仕事に飽きた」「もう限界」と感じてしまう背景には、いくつかの共通した理由があります。
給料が安い
介護職の離職理由として最も多く挙げられるのが、給与の低さです。
介護保険制度の報酬体系に基づいて運営されている施設や事業所が多いため、経営者側も簡単に給与を上げることができない構造的な問題があります。
また、夜勤や休日出勤など不規則な勤務形態にもかかわらず、それに見合った手当が十分に支給されていないケースも少なくありません。
職場における人間関係
介護の現場では、チームワークが非常に重要であり、良好な人間関係が仕事の質や働きやすさに大きく影響します。
しかし、多くの介護士が職場の人間関係に悩み、それが離職の理由となっているケースも少なくありません。
ベテラン職員と新人職員の間で介護に対する考え方の違いから衝突が生じることもあります。
このような人間関係のストレスが日々蓄積すると、「この職場では働き続けられない」と感じ、転職や離職を考えるきっかけになってしまうのです。
介護職の仕事の負担や悩みをアンケート調査

アンケートによると「人手が足りない」という悩みが50%以上を占めており、仕事量が多くなる負担が大きいことがわかります。
また、賃金による悩みや身体的にきついという不満の意見を感じている方も非常に多いです。
介護士が仕事を辞めたい時の対処法

介護の仕事に疲れを感じ、「辞めたい」と思う時期は誰にでも訪れることがあります。
そんな時にすぐに退職を決断する前に、まずは自分自身の状況を客観的に見つめ直してみましょう。
何が原因で辞めたいと感じているのか、それは職場環境なのか、業務内容なのか、または自分自身の体力や気持ちの問題なのかを整理することが大切です。
資格の取得を目指す
介護の仕事に行き詰まりを感じた時、新たな資格取得を目指すことは、キャリアアップとモチベーション向上の両面で効果的な対処法となります。
1. 介護職員初任者研修: 介護職の入門資格で、未経験の方でも取得しやすい
2. 介護福祉士実務者研修: 介護職の中級資格で、初任者研修の上位資格です
3. 介護福祉士: 介護分野の国家資格で、実務者研修修了後、3年以上の実務経験が必要
4. 認定介護福祉士: 介護福祉士の上位資格で、介護福祉士を取得後5年以上の実務経験が必要
5. ケアマネジャー(介護支援専門員): ケアプランの作成など、介護保険サービスのスペシャリスト
介護施設では資格取得を支援する制度を設けていることもあるため、勤務先の制度を活用することも検討してみるとよいでしょう。
普段の業務改善
日々の介護業務に対する小さな工夫や改善が、仕事の負担軽減とやりがいの回復につながることがあります。
業務改善を行い、効率を良くしたり、新たな仕事を見つけることでモチベーションが向上する可能性が高いです。
例えば、朝の時間帯に集中している排泄介助や食事介助の順番を工夫したり、記録業務をまとめて行う時間を設けたりすることで、バタバタと走り回る状況を少しでも減らすことができます。
これらの小さな改善が、”やりがい”につながることも少なくありません。
自分一人では変えられないこともありますが、同僚や上司に提案しながら、働きやすい環境作りをすることがおすすめです。
転職・開業
介護職として経験を積み、様々な対処法を試しても状況が改善しない場合は、転職や独立開業を検討する選択肢もあります。
介護業界内での転職であれば、これまでの経験やスキルを活かしながら、より自分に合った職場環境を見つけることができるでしょう。
- 大規模施設→小規模デイサービス
- 施設介護→訪問介護
転職先を探す際は、給与や勤務条件だけでなく、施設の理念や教育体制、人間関係などの情報も事前にリサーチすることが重要です。
一方、さらに一歩進んで独立開業という道もあります。
例えば、訪問介護事業所の開設やデイサービスの立ち上げ、あるいは介護タクシーの運営など、介護の経験を活かした起業の形は様々です。
独立することで、自分の理想とする介護サービスを形にすることができ、経営者として新たなキャリアを築くことも可能になります。

現役介護士が退職せず、5年間継続できている理由

現役介護士5年目の僕が、退職せずに継続できている理由を解説します。
僕自身も、介護職を始めた手の頃は退職のことばかり考えており、別業種への転職も考えていたんです。
しかし、以下のような理由で介護士の仕事を継続できています。
人と関わるのが好き
人と直接関わるのが好きで、お客様一人一人の顔が直接見えるこの仕事は、とてもやりがいを感じます。
大変な場面も多いですが、日々の関わりや些細な感謝の言葉に救われることも多く、気づけばここまで続けてこられました。
関わりを通して自分自身も少しずつ変化し、人との接し方や向き合い方に成長を感じる場面も増えてきました。
シフト勤務
シフト勤務のため休日が不規則になることがありますが、平日休みにはメリットもあります。
土日よりお店や街が空いていて、落ち着いて過ごせるのが魅力です。
病院や役所の用事もスムーズに済ませられるので、とても楽です。
人混みが苦手な私にとって、平日休みはストレスを感じにくいので充実した休日を過ごせます。
まとめ
介護職の仕事には、感謝される喜びや多様な人々と働ける環境など、多くのやりがいがあります。
一方で、給与の低さや人間関係の難しさ、身体的・精神的負担の大きさから、仕事に飽きたり辞めたいと感じる時期が訪れることも少なくありません。
そんな時の対処法として、資格取得によるキャリアアップ、日々の業務改善の工夫、あるいは転職や開業という選択肢があります。
大切なのは、自分自身の状況を客観的に見つめ、「なぜ介護の仕事を選んだのか」という原点に立ち返ることです。
一時的な疲れや行き詰まりを感じた時こそ、無理せず休息を取りながら、自分に合った働き方を模索していきましょう。
記事執筆者 なぎ
- 25歳
- 介護福祉士5年目
- 施設(特養、老健など)に勤務経験

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